自宅内で転倒してケガをする場所はどこ?

アプローチ

いつもご覧いただきありがとうございます。
富山です。

いよいよ12月がスタートしましたがこの時期になると道が凍って滑るので大変危険ですよね?! 何年か前にぼくの母が自宅の玄関前で転んで転倒し、骨折してしまった事があるんですけど、もう70歳を超えると骨も弱くなっているのであちらこちらに影響が出て完治までにずいぶん長いこと時間が掛かっていました。

実際に自宅での転倒事故のうち、お庭と玄関ポーチでの発生がおよそ半数を占めるとのデータが内閣府からも公表されている通り、外構工事においては安全性も非常に重要な要素であることは疑いようもありません。

内閣府の調べによると自宅における転倒事故のうち、お庭での転倒が26.5%と一番高く、続いて玄関・ホール・ポーチが19%となっています。

玄関・ポーチ
転倒事故 平成17年 内閣府調べ
転倒事故 平成17年 内閣府調べ

リビングや廊下などの平らな場所での転倒も意外と多くてちょっと驚きましたけど、歳を取るとそれだけ危険が増すということなんでしょう。であれば尚更に転倒を防止するための工夫が必要だと、母のケガを通して感じる今日この頃です。

勾配がキツイところは階段を設けて安全対策!

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こちらは先日改修を終えたばかりのお客様宅の階段アプローチです。
左側のアスファルト面を見て頂ければおわかりかと思いますがこのくらいの傾斜であれば階段など造らずに傾斜のまま舗装してしまう場合が一般的なんでしょうけど、これ実は結構滑って危ない角度なんです。

もちろん費用は増すのでご予算の面でも検討は必要かと思いますが将来的な事も考えると私は階段を設ける事をおススメさせて頂いています。

スロープには手すりが必須です!

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やむを得ず傾斜地を舗装する場合や車いす用にあえてスロープを設ける場合はこのように手すりを設けた方が良いですね。介護が必要な方が同居されている場合は介護リフォームとして補助金を使って後から手すりを設置する事も可能なので、そういった制度を活用するのもいいかもしれません。

次の写真なんかは玄関前の踊り場で滑って落ちてしまった事があるとご相談を頂きまして、よくよくお話しをお伺いしてみると、冬に凍って滑るだけではなく夏場でも雨で滑って転んでしまう事があるそうな。

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ってことで、後付けの手すりを玄関ポーチの側面に取付けさせて頂きました。アイアン調の手すりで見た目も高級感があって良いですよ!

でもね、ただ階段をつくれば良いってもんでもないんです。そのつくり方も実はすごく重要なんです。例えばこんな

剥がれている石と黒ずんだ洗い出し

こちらは先ほど冒頭でご紹介させて頂いた改修工事のお客様宅です。残念ながらせっかくの階段が割れたり剥がれたりでボロボロになってました。これは材料の問題ではなく、そのつくり方に問題があったんです。

ぼくの場合は強度を保つため下地にコンクリートを打つことが多いのですが、一般的にはコストを抑えるために砕石を用いる場合もあります。まぁ、それはそれで有りだとおもうのですがこちらの場合は砕石の下にさらに捨てコンを打っていたことが悪かったんです。

捨てコンとは地盤の上に薄くコンクリートを打って平らに均し、その面を基準に墨を出すための物なんですが、これが水捌けを悪くしたために凍害が発生してレンガや石が割れてしまったと思われます。

ということで一度全部壊してコンクリートを打ってからレンガと石を貼って造りなおさせて頂きました。

工事前の様子です。こんなにステキなのに・・・
工事前の様子です。こんなにステキなのに・・・
改修後はこんな感じです!
改修後はこんな感じです!
カーポートは光を通す屋根
カーポートは光を通す屋根
階段もご覧のとおりに
階段もご覧のとおりに
階段の下はキレイな石の洗い出し
階段の下はキレイな石の洗い出し

ただ、洗い出しの施工当日の天気予報が思いっきり外れてしまって、気温が低かったために洗い出しの舗装で硬化不良が起こってしまいまして、春に改めて再施工となってしまった事が悔しくて仕方がありません。

今年は本当に天候に悩まされた年でした。こちらの現場も毎日毎日天候を伺いながら今か今かと待ちわびて、やっとこさのタイミングで伺ったのですが、雨は降るし、ようやく止んでも気温が上がらず仕舞い。それでも頑張って夜の9時頃まで粘ったのですが、結局は硬化不良で一部の石が剥がれてしまう結果になってしまいました。

どんなに努力しても報われない時もあるんですよね。無論、結果には責任を持って対応させて頂きますが残念ながら今年は時間切れです。ということで、手直しは来春まで持ち越しで申し訳ございません。

 

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こちらは工事中の様子ですけど、この角度から見ると傾斜がキツイのがよく分かりますね。

本来であれば住宅を建てる際に歩道と同じレベルまで階段を下げて玄関ポーチを造ったら良いのにと、いつも思うのですがそれはそれで建築費が高くなってしまうので、後は外構で上手いことやってねって感じなんでしょう。いずれにしても年取ってからの事をよくよく考えて設計しなきゃいけませんよね。

ということで今日は自宅内でケガをしてしまいそうな場所と対策についてをご案内させて頂きました。皆さんも傾斜面の舗装にはご注意下さいね。

それではまた。

う~ん、それにしても悔しい・・・

M.TOMIYAMA

どういうワケか右と左の足の長さが2cmも違うんです。おまけに靴のサイズも左右で違うんです。これって一体どうやってそうなっちゃったんだろう( ^ω^)・・・

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暮らしを彩るステキなアイテムの数々やその時々に感じた大切なこと、楽しんでいることを書き残しています。毎日をほんのちょっと温かく。
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