<前編>外構を造るのに覚えておきたい「ゆらぎ」とは
皆さん、1/fゆらぎ(えふぶんのいちゆらぎ)って言葉聞いたことがありますか? 数年前に国内の大手家電メーカーが不規則なリズムの「1/fゆらぎ」機能を取り入れた、自然に近い風を送る扇風機を発売して随分とテレビコマーシャルが流れていたのでご記憶にあるかもしれませんね。じつはこの「1/fゆらぎ」外構にとっても非常に重要な要素なんです。
「ゆらぎ」とは予測できない物の動きや変化のこと
なんだか「ゆらぎ」と言うとフラフラしたような優柔不断のようなネガティブな印象をいだきがちですが、そもそもゆらぎとは世の中に存在するもの全てに表れる不規則な様子を表わす言葉。
たとえば大気なんかは風が吹いたり止んだりと不規則な動きをしますよね?! 雲が流れて日差しが照ったり陰ったり、時間だって微妙に変化する、だからうるう年で補正したりもするワケです。規則的に動いているように見える太陽だって表面はプロミネンスと呼ばれる紅蓮の炎が不規則に噴き出しているし、黒点も減ったり増えたりしているんです。
「1/fゆらぎ」とは何なのか?
ゆらぎについては何となく理解できたと思うのですが、じゃあ「1/f」って何なの? と疑問におもうのですが、「1/fゆらぎ」とはどうやら自然界において非常に普遍的に見られるゆらぎの現象のようで、人間も植物も動物も、あるいは風や光や音でさえもこの「1/fゆらぎ」を発生させているらしいのです。
ちょっと難しい話しになっちゃうのですが生物の体を構成する神経細胞は生体信号として電気パルスを発していて、その信号の間隔が共通して「1/fゆらぎ」の波形を表わすらしいのです。人間の心臓の鼓動や脳のα波、目玉の動きですら同じゆらぎ方をしている、それが「1/fゆらぎ」という事です。でもなぜ同じ波形を表わすのか、その発生メカニズムは未だに解明されていないそうです。
でもって何故扇風機に「1/fゆらぎ」機能が?
扇風機って一定の風を発生させるんでずっと風に当たってると寒くなったり疲れたりするんで、まるで高原の自然な風のようにモーターをコントロールして羽を廻すらしく、その強弱や風速を「1/fゆらぎ」と同じデータで再現することによって心地よさを感じるようにするのが「1/fゆらぎ」機能なんです。
音楽の音響振動数も「1/fゆらぎ」だから心地良い!
人間を心地よくしてくれる刺激には、1/fゆらぎをしているものが多く、その典型的な例は音楽。ほとんど全ての音楽は心臓の鼓動と同じ「1/fゆらぎ」と同じ波形を表わしており、ぼくが思うにこれがビートなのではないかと思うのです。もちろん楽曲によってリズムは違います。でも、たとえそれぞれの曲に規則的なリズムによる特徴がなくても、音楽家達は自らの鼓動と同じ「1/fゆらぎ」によるビートを心のなかで刻んいる。だからこそ、いつでも、どんな音楽にでも合わせることが出来るのではないのだろうか?!
ダンスは下手なのに・・・
吹奏楽に励む我が家の娘はダンスが下手くそで見ていられない、でも彼女が打楽器を叩いている時に表わす全身の動きは見ていてとっても気持ちよく心地いい。それはきっと本能的に「1/fゆらぎ」を知っているからなのだと思う。そんな彼女はつい先日、なんと部長に任命されました。けっして優秀な子ではないけれど「自らも音楽を楽しむ、そして廻りの人たちにも音楽の楽しさ、心地よさを伝える事ができる。」指導者の方はそこに期待して任命してくれたのだと思う。
さて、ここまでの説明で「1/fゆらぎ」についてはご理解いただけたでしょうか?! ここからが本題、と言いたいところですが残念ながら今日はお時間が無くなってしました。肝心な「1/fゆらぎ」が外構とどう関係するのか? ゆらぎがもたらす心地よさは外構でどう活かされるか? 続きはまた明日、このブログでお会いしましょう。では