家を建てるなら知っておきたい「風の音」
キッチンを販売していて一番困ったこと。
ぼくがメーカーで20年間キッチンを売ってきて一番困ったクレーム実は「風の音」だったんです。まれに、と言っても年に数件は起きるのですがキッチンの換気扇からブウォーン、ブウォウォ~ンってな感じで風きり音が鳴るんです。それと風が吹き込むことで起きる結露にも悩まされました。
こんなにある、風きり音の発生場所
音の鳴る場所はキッチンだけではありません。玄関ドアやサッシ、通気孔、テレビアンテナやバルコニーの手すり等ざっと考えただけでこれだけあります。
ナゼ風きり音が鳴るのか?
風きり音とは物体のまわりに生じる気流の乱れによって発生する空力音や共振音の事なのですが特に以下のような条件でよく発生していました。
- 高台に建っていたり、広い敷地で前にさえぎる構造物がなくモロに風がぶつかる家
- 高層ビルの近くに建っているためビル風が当たる家
- 高気密住宅で且つ24時間喚起がついていない、もくしくは切っている
ぼくの経験上、このような共通点が多く見られました。それと昔の家は隙間風がスースーと吹き込んでいましたよね。そうなんですよ、隙間だらけの家だったから風は勝手に入って勝手に抜けてたんで寒かったけど音は気にならなかったのです。ところが今の住宅は高気密だから入ろうとしても入れない、だから抵抗が起きてブウォンブウォン鳴るんです。
「風の通り道」をつくろう!
ではどうしたら風きり音を防げるのか答えは「風の通り道」にありました。間取りを考える際に日当りを考えるのと同じように風の通り道を考えましょう。例えば風がまともにぶつかる場所には通気孔は付けないとかな部材を選ぶなども有効です。玄関ドアの場合は向きを変えるなどもあり。ブロック塀で風を受けてワンクッションさせるなどの方法も。とにかく風の強い日に現場に行って風の流れを調べてみてください。それを付近図や配置図に風の流れを色鉛筆で書き込んでみると風の道が見えてきます。このように開口部の位置を工夫したり塀などで受けたりするだけで未然に防ぐことも出来るのです。
フェンスでも風きり音は発生します。
そうなんです、家の中だけではなく外のフェンスなどでも風きり音は発生します。外の場合はお隣さんにも迷惑が掛かるので何としても避けたいところ。出来ればフェンスは耐風圧強度「42m/s」相当の製品がオススメです。高強度な部材は造りがしっかりしているので風による揺れが小さい、だから音の発生が少ないのです。ものすっごく風の強い場所はコンクリート塀かブロック塀がオススメ。強風を堅牢な塀で一度受けて風の影響を抑える方法もありですね。
こちらの商品はオプションで高強度フリーポール(柱)が選択可能、耐風圧強度「42m/s」まで対応しています。ポイントは風に強い商品を選ぶこと。詳しくはタカショーHPで
家を建てる際は機能や間取りに拘ることも然ることながらエクステリアも同時に考えて自然と共に暮らす住まいづくりを心掛けることが大切ですね。