インターロッキングの盛り上がりは凍上が原因です。
毎年この時期になるとお問い合わせが多くなるのが凍上によって盛り上がったインターロッキングの手直し工事です。もちろん当社施工のお客様ではなく、他社施工のお客様なのですが工事を行った業者さんとの繋がりが切れていたり、あるいは元の業者には頼みたくないと言った声も多く聞かれます。
凍上の原因は砕石の量と転圧の不足です。
そもそも何故、インターロッキングが盛り上がってしまうのか? 原因の多くは路盤の厚さが足りないことと、施工の際に転圧が足りていないこと。
先ずは簡単にインターロッキングの施工法についてをご説明します。
地面を掘り転圧をかけて締め固めます。
次に砕石を入れてその上からさらに転圧をかけて締め固めます。
次にクッション砂を敷いてまたまた転圧をかけて締め固めます。
ここでようやくインターロッキングブロックを敷いて最後の転圧をかけて締め固め、目地に砂を埋めてやっと完成します!
ここで問題となるのは各工程でしっかりと締め固める事、そして最も重要なのは路盤の厚さです。当店はインターロッキングもコンクリート平板も、そしてレンガも基本的に地表から30cmの深さまで路盤を改良します。つまり、土を砕石に入れ替えます。
凍上は土に含まれる水分が凍って膨らむから起きる
地質によって違いはあるものの基本的に土は水分を含んでいます。保湿性がなければ植物は育ちませんから当たり前なんですが。その水分が寒さで凍ると体積が増えるので盛り上がってくる。つまりはそう言うことです。とくに3月中旬は日中に融けた水分が地中に浸透して行きますが夜になるとマイナス気温になるので再び凍ります。だから今の時期になると凍上が気になりだすのです。
春になったら戻るの?
[speech_bubble type="drop" subtype="L1" icon="1.jpg" name="お施主様"]何だかインターロッキングが盛り上がってきちゃったんですけど・・・[/speech_bubble]
[speech_bubble type="drop" subtype="R1" icon="2.jpg" name="外構業者"] 大丈夫ですよ!暖かくなったら元に戻りますから[/speech_bubble]
[speech_bubble type="drop" subtype="L1" icon="1.jpg" name="お施主様"] え?でも毎年起きるんじゃないの?[/speech_bubble]
[speech_bubble type="drop" subtype="R1" icon="2.jpg" name="外構業者"] そうですね。あるかも知れませんね[/speech_bubble]
こんなやり取りの末に、あきらめたお施主様からのご依頼が当社にくる訳です。
え?簡単に引き下がって良いの?と思われるかも知れませんが、工事の際に相見積もりをとって一番安かった業者に依頼している場合、しかも非常に安かった場合は「値段も値段だったからこんなもんか・・・」と諦めが付くのです。
最初から路盤15cmとかって見積りに書いてある?!
ぼくもちょいちょい、安売り業者さんと相見積もりになったりしますが、随分安いなあと見積りを見せて頂いたら”路盤15cm”とかって堂々と書いている業者さんも居たりします。これはもう最初から凍上する前提の内容ですよね。ちなみに当社の場合はインターロッキングの厚みが6cmならば路盤は24cmです。
冷たい言い方に聞こえてしまうかもしれませんが値段を優先に業者を選んでしまった以上、ある意味致し方ありません。安いからには安いなりの理由があるのですから・・・
それにしても路盤を薄くして安売り出来る業者さんが羨ましい。だって安くしたら仕事なんていくらでもあるのだから。でも自分が請けた工事は自分の子供も同然で、ガタガタしてるのなんか見たくない。だからぼくは頼まれても薄い路盤は作りません。
凍上は気温、風向きや風量、湿度、水はけの度合い、このような諸々の条件で起きたり起きなかったりします。だから30cmでも足りない場合もあったり15cmでも大丈夫だったりする場合もあります。だから必要以上に深く掘ってコストを掛ければ良いという単純な話しでは無いのです。ましてや路盤の厚みをお施主様が判断するなんて無理に等しいです。一番大事な事は任せて良い相手かどうかを見極める事だとぼくは思います。