意外と知らない風除室のガラスについて

社長のひとり言

住宅をはじめとした私たちの暮らしに欠かす事のできないガラスですが意外とガラスの種類は一般に知られていません。例えば「網入りガラスって簡単に割れないんですよね?!」とか「強化ガラスって防犯にもなるんですよね?!」とかって誤った認識をお持ちの方が思いのほか多いのです。そこで今日はガラスについてのご案内をしたいと思います。

網入りガラスは防火ガラス

建築基準法では都市計画で防火地域、あるいは準防火地域に指定されている域内の建築物や建物の床面積や階数に応じて網入りガラスの使用を義務付けられています。その理由は火災の際に網が入ったガラスは熱で溶けて崩れ落ちるのを防いでくれるので火の粉の侵入を防止してくれるからです。ちなみに耐熱温度は110℃で網が入っていないガラスと同じなので特段熱に強いワケではありません。ようするに熱で崩れ落ちないようにしているだけです。

また、よく防犯用に間違われますが網が入っていても簡単に割れるし、簡単に切る事も出来るので防犯用にはなりません。

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強化ガラスは安全ガラス

次は強化ガラスですね、これも防犯用に間違われますが強化ガラスは割れた際に粉々に砕けるので刺さったり、切ったりするのを防いでくれます。そのため強化ガラスは安全ガラスとも呼ばれています。ちなみに強化ガラスは鉄と同じように急激に熱して、一気に冷却することで通常のガラスよりも耐風圧強度にすると3.5~4倍までの強さを実現しているので、強化ガラスの名は伊達ではありません。そうそう、いくら強いと言っても所詮はガラス、ハンマーで叩けば簡単に割れるし、おまけに体にも刺さったりしないのでドロボーさんにも安全なガラスなのでご注意を!

こちらは割れた強化G
こちらは割れた強化G
普通のガラスはこう
普通のガラスはこう

合わせガラスは防犯ガラス

次にご紹介するのは合わせガラスです。合わせガラスはその名の通り複数のガラスに特殊なフィルムを挟みこんで合わせたガラスの事です。もちろん絶対に割れない訳ではありませんが非常に丈夫です。したがって割ったり切ったりするのに時間が掛かるので泥棒さんを諦めさせる効果があるのです。空き巣の6割は窓からの侵入と言われていますので防犯ガラスは空き巣対策に絶大な効果が期待できますね。

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風除室のガラスは5mmをおススメします。

たぶんガラスの厚さなんて気にする方はそうは居ないと思いますが風除室のガラスでもっとも多く使われているのは3mm厚のガラスなんです。ガラスの一番薄いのは2mmですから3mmは非常に薄いですよね?! だからぼくは風除室には5mmをおススメしています。とうぜん厚さが違えばより割れにくくなる事と、何よりも防音性能が格段に上がるからです。

5mm厚のガラスを使った風除室
5mm厚のガラスを使った風除室

ちなみに風除室の屋根に使うガラスだけは指定しなくても大概5mmが使われます。但し、屋根については5mmの強化ガラスをぼくはおススメしています。理由はより割れにくくなるのと割れてもケガの心配がないからです。 たまにポリカーボネート製の屋根材をおススメする業者もいたりしますが確かにポリカは割れにくいですがたわむので屋根上に水が溜まってしまい、そこに埃がたまって見た目に悪いのでぼくは勧めません。

idoudip

ざっとガラスについてのご案内をさせて頂きましたが、これでもガラスのほんの一部です。まだまだたくさんガラスの種類は存在しますが今日はこの辺で失礼します。
そうそう、網入りガラスは熱割れと言って何もしていないのに自然に割れる事がちょいちょいあります。ガラスと網の熱膨張率が違うので互いに引っ張り合って勝手に割れますので風除室をご検討される場合はガラスの種類にもご注意下さいませ。

M.TOMIYAMA

どういうワケか右と左の足の長さが2cmも違うんです。おまけに靴のサイズも左右で違うんです。これって一体どうやってそうなっちゃったんだろう( ^ω^)・・・

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