敷地高低差の解消、土留工事は敷地が高い位置の方が・・・
もう4月の中盤にも差し掛かっているのに何なんでしょうかね、この雪は!! 今日は芝生の床を均すはずが凍っていて思うように平らになりません(;´д`)トホホ
こちらは平岡で現在進行中のスウェーデンハウスさんで建てられたお客様宅の様子です。ぼく的には花壇の縁の曲線ラインが凄くお気に入りなんですが、そんな事よりも一見高低差とは無関係に見えるコチラの宅地にもじつは高低差が存在しているんです。
意外と多い高低差
突然ですが皆さん、住宅を建てられてから頭を抱える問題として意外と多いのが高低差に関わる事だって知っていますか?! 実は一般的に土留は敷地が高い方の家主さんが高低差の解消を行わなければなりません。その理由としては土や砂利、あるいはゴミが落ちてしまうからなのです。
この高低差、あらかじめ承知のうえで家を建てるならまだしも、建った後になって高低差に気が付いて慌てたり、あるいは家を建ててから何年も、場合によっては何十年もたってから高低差が生じてしまうことがあるから厄介です。今日はそんな高低差についてをご案内したいと思います。
家が建つ前に分かる明らかな高低差
右の画像のように家が建つ前から明らかに高低差がある場合は住宅を建て始める前に土留めを施す方がコストは明らかに安く収まります。
何も無いところでの作業なので時間も短縮になるワケですし、それにコンクリートで擁壁などを作るのであれば住宅の基礎と一緒に作った方がいっぺんに終わるのですから。
但し、事前に行うことについては住宅を建てる建築会社さんがそれほど積極的に提案しない場合が多いので土留めをどうするかの議論がなされないまま着工してしまうと言ったお話をよく耳にします。
建ってみないと分からない高低差
それとは別に家が実際に建ってみないと分からない高低差も存在します。どういう事かとお申しますと家を建てる際に基礎の上下の位置を決める基準となる高さのことをGL(グランドライン)と言いますがそのGLをどの位置に設定するかによって宅盤、つまり敷地の高さが決まってしまいます。
例えば広い更地に二軒の家をそれぞれ別な建築会社が建てたとします。同じように見えてもGLの位置を合わせない限り必ずと言って良いほど高低差が生まれてしまいます。それが10cmや15cm程度であればごまかし様もありますが30cmくらいになってくると明らかに目に見える高低差になってしまいます。
こちらのお客様は元々同じ敷地内だったところによーいドンで二軒同時に新築され、しかも同じハウスメーカーだったにも関わらず、ご覧の通りの高低差が・・・
まさかの逆勾配?!
ひどい場合は歩道よりも玄関が低い、いわゆる逆勾配に建ってしまう事も珍しくありません。しかも中には逆勾配を隠すためにあえてコストの掛かる水たまりが出来にくい透水性の舗装を施す建設会社もあるくらいです。
時間がたってから生じる高低差
それから、家を建てた時には無かった高低差が隣に家が建つことで生じてしまう場合もあります。お気の毒にとしか言いようがありませんが敷地が高い以上は何らかの土留めは施す義務が生じます。そうならない為には予め塀を建てておくのも慌てない方法かもしれませんね。
コチラの方は以前までは高低差が無かったのに、隣に家が新築された事で新たな高低差が生じてしまったケース。
越して来られた方がお優しい方で「そのままでイイですよ~」と言って下さってはいますが心情的には落ち着きませんよね。
土留や塀は事前に行う方が安く収まる
そうそう、塀や土留めを建てる際は隣に家が建つ前に作る方が圧倒的に安く収まります。重機が入れない場合が手作業で穴を掘ることになるので高くついてしまうからです。
激安業者にはご注意を!
とくに激安業者の場合は「重機が入れなくて手作業だったので追加費用を頂きますから」とか「頂いたご予算ではここまでしか出来ないのでこれで終了です」とかって中途半端に終わらせてしまう業者もいるくらいです。
これは実際にぼくが一度や二度ならず遭遇した例です。そんなんで仕事とれるの?と思うかも知れませんがご心配には及びません。だって安ければ次から次へとお客さんは飛びついてくるのですから・・・
こちらは激安業者に任せてたった数年でガタガタになってしまった土留です。お隣側に倒れてしまうのでは?と気が気ではありませんよね。しかも重機が乗り入れできない場所なので手作業でしか直せません。
高低差は事前に確認しましょう。
一見同じように見える土地であっても必ずと言って良いほど高低差は存在しています。だから住宅を建てる際には必ず事前にGLの基準点を確認し、どの程度の高低差になるのかを明確にしておき後から慌てないようにしたいものです。こんな高低差が出来るなんて聞いてないよ!って騒いでも後の祭りですしね。だってせっかくの外構予算がほとんど土留めに回されてアプローチや塀に予算を廻せないなんて悲しいじゃないですか?!
という事で家を建てる際はぜひ参考にして下さい。
当事者の方にとっては笑えない話しなので今日はオチはありません。