アプローチ舗装は必要？不要？は五感が大事
いつもご覧いただきありがとうございます。富山です。
今年は久方ぶりに天然石を使った曲線のアプローチを造らせて頂きました。曲線のアプローチを好む方が多い割りに、実際にデザインしてみると住宅に似合わない場合が多いし、材料に無駄が多く出るのでコスト的に難しかったりと、曲線を使える物件はそれほど多くは無いのです。
それどころか、最近ではアプローチもアスファルト舗装で済ませてしまう方が増えていて、正直に言って残念で仕方がない。ぼくの親世代の住宅には当たり前のように塀があって、お隣との境界線には必ずと言って良いほど仕切りが存在していたけれど、今では新築住宅に塀を建てる方はほとんどいなくなってしまった。
それと同じようにアプローチ舗装ですら今後はアスファルト舗装で済ませてしまう方が増えていくのかと思うと少々切ない。物価の上昇に所得が付いて行かない状況が３０年以上も続いている事を考えると、それも仕方がない事なのかも知れないが差額はそれほど大きくも無いので、曲線とは言わないまでも違う素材でアプローチ舗装は実現して欲しいものです。
そもそもアプローチ舗装は必要なの？
商談の際に予算も足りないし、別にアプローチは考えていません。と、言われたらぼくは「そうでしたか」とか「かしこまりました」とお応えし、それ以上は余計なことを言わないようにしている。
そりゃあ心の中では「天然石はカッコいいのに」とか、「石の上は歩くと気持ちいいのに」とか、あった方が良い理由はたくさん思い浮かぶけれど、冒頭に予算が足りないと言われると費用が増えてしまう話しは言い難いものです。だから心の中にとどめているワケです。
そうは言っても天然石や国産レンガを使ったアプローチを提案したくて仕方がない気持ちでいっぱいだから、その気持ちをブログについつい書き込んでしまうのだけれど、それくらいの事は許して欲しい。だって本当に良いモノだからさぁ。見てくださいよこの玄関前を、ここがアスファルトだったらどうみえますか？
結局のところ、人は感覚で生きている。
どんなにカッコ良くてオシャレな家を建てても、その前がアスファルトで真っ黒だったら、どう見えますか？
家は外構も含めての世界観を考える必要があるんです。だって外からは舗装も一緒に含めて見えているんだもん。家だけがポツンと見えているワケじゃないよね？！
だから、何が好きか嫌いか、それが心地よいか悪いか。どう感じるかで必要な素材でデザインが決まるんです。
逆に家の見た目がイマイチだから、外構でカッコよく見せたい。そんな考え方だってあるんです。
アスファルトで良いや、って感じのお客様に一番安価なコンクリート製品でも良いから玄関前だけでも舗装した方が良いとアドバイスをさせて頂いたんだけど、結果的には凄く喜んで頂いたこともある。なにも高価な材料だけが全てではない。そういうことはぼくたちプロに相談して欲しい。いろんなアイデアがあるから。
施工例を見て、あなたの五感はどう感じましたか？
ぼくのホームページにはたくさんの施工例を載せています。カッコいいアプローチがたくさんあります。他の外構店さんのページにだってたくさん素敵な施工例が並んでいます。アプローチを少しだけ良くしたからって何百万円も増えたりはしません。
真っ先にアプローチは不要だと決め付けないで、どうかそれを含めた世界観をあなたの五感で感じて欲しい。
それが答えなんです。
