庭木&草花のご紹介

クリスマスローズ

クリスマスローズ

[学名]Helleborus sp.
[分類]キンポウゲ科 クリスマスローズ属
[草丈]20~60cm
[開花期]4~5月
[繁殖方法]タネ播き、株分け
[原産国]原種はバルカン半島中心にヨーロッパ全域に分布
[タネ播き]5月ころ採取してすぐ播く採り播きか、採取したタネを茶こし袋に入れ、土中保存して9月ことに播く秋播きがあり、こちらの方が管理しやすいでしょう。屋外に置くと翌春ですが、発芽適温(10℃)ぐらいの室内で管理すると12~1月にかけて発芽し、本葉2~3枚で鉢上げします。1~2年は数回鉢上げを繰り返して株を大きくし、それから庭に植えますが、開花までにはタネ播き後2~3年かかります。
[植え付け]夏の強い西日に弱いため、そのような場所を避けてさえ植えれば、丈夫で育てやすい植物です。水はけがよければ土質はあまり選びませんが、根を深く伸ばすので深めに耕します。
[施肥]花後、6月ころと秋9月ことに油かすなどの固形肥料を与えます。北海道では夏でも株は休まないので、薄い2,000倍程度の液肥を施すと株が大きく育ちます。
[管理]根雪になる前に傷んだ葉を取り除き、鉢植えのまま屋外で越冬させる場合は、鉢を3分の1程度ほど地面に埋めてやるとよいでしょう。(以上の栽培は交配種ハイブリットを基準にしています)
うつむきかげんに咲く可憐な花をつけ、早春に咲く花として定着した感があるクリスマスローズ。日本ではヘレボルス属に総称に使われますが、本来はクリスマス時期に咲き始める原種の一つであるニゲルを指しています。花弁と呼ばれている部位はガク片で、通常5枚あります。本来の花弁は退化して蜜腺になっています。原種は約20種類あり、園芸的分類では大きく有茎種・無茎種に分かれます。有茎種にはアルグティフォリウス種などがあり、葉をつけた茎が立ち上がって、その先端に小輪~中輪の花を咲かせます。無茎種は花と葉が別々の茎から生じます。またニゲルなどの一部の原種が一見無茎種に似ているのですが、遺伝的には有茎種に近いと考えているので両方の性質を持つため中間種としても扱われています。花だけでなく、葉の形状が数多くの細かい小葉から成り立っていて、とても美しい葉を持つものもあります。有茎種を用いた交配種には種小名がありますが、いくつかの無茎種を複雑に交雑させてできた交配種はヘレボルス・ハイブリットとしてまとめられています。ハイブリットの花形は花弁数が5枚の一重咲き(シングル)、蜜腺が筒状にふくらみ小花弁になったアネモネ咲きとも呼ばれる半八重咲き(セミダブル)、蜜腺やガク片が多弁化した八重咲き(ダブル)があり、満開時に花弁が開く平咲き、杯状に咲くカップ咲きなどがあります。色も覆輪がはいったピコティー、2色の花色で構成されいるバイカラー、蜜腺が暗色系のダークネクタリーなどの多彩な色や形を持ち、その繊細な色合いや姿が愛らしいことから急速に人気が出てきています。

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